導入したPCにUSBポートを増設

昨年末、プリンタ用に導入したばかりのスリムタワータイプのPCをミニタワーのものに更新したのですが、USBケーブルが背面までギリギリ届かなかったので、基盤を作ったりフロントパネルをゴリゴリ削ったりして、前面にUSBポートを増設しました。

長らくノートパソコンを使いまわしていたプリンタに接続するPCですが、昨年末、新しく(といっても中古ですが)デスクトップを導入しました。仕事に使うものは新品で購入することを原則としていたので、実用になるギリギリローエンド物をを選択することが常でしたが、トラブルが起きても時間が惜しいのでたいていは自己解決をしてサービスのお世話になることがなかったので、中古でもよいかとオークションで有名メーカー製のミドルクラスのものを探しました。CPUは第3世代ながらi5ですので処理が早く、また、OSやプログラムをインストールするドライブがSSDでキビキビと動作し、有名メーカー製のためか安定していて大変快適であったのですが、筐体がスリムタワーと呼ばれるタイプだったので、以前デスクトップがおいてあった机の横のスペースに置くと光学ディスクのトレーが縦向きとなり、しかも壁側を向いてしまう、ということだけが不満でした。

トレーの向きだけでPCを更新するのは自分にとっては大変な贅沢ですが、中古の価格の安さとSSDのキビキビさにすっかり気を良くしていたので、この半年ほど、ミニタワーの出物がないか監視しておりました。自宅で使用しているPCはかなりの年代物で、非常に不安定になってきていたので、スリムタワーはそちらと交代させることを免罪符にして。運良く予算の半分以下の¥10kほどで落札できたPCがやって来たのは7月下旬でした。

さて、わずか2坪のプレハブとは言え、大判プリンタとPCは部屋の対角に配置してあり、5メートルのUSBケーブルでギリギリ前面まで届く位置になっています。新しいPCのポートは背面にUSB2.0×4、USB3.0×2、前面にUSB3.0×2、という構成となっています。プリンタのケーブルは残念ながら背面まで届かなかったのですが、ストレージをつなぎたい高速のUSB3.0ポートを塞ぎたくなかったので、フロントにUSB2.0のポートを増設することにしました。USBの伝送速度が保証されるケーブル長は5メートルとどこかで小耳に挟んだので、接点が増える延長ケーブルは使いたくなかったのです。

PC内部のマザーボードにはUSBを増設するためのピンが有り、そこにコネクタを接続すれば、このモデルはUSB2.0をあと4つ増設できます。しかし問題はコネクタをどうやってPCの筐体に取り付けるかです。

USBコネクタの部品自体手持ちがあり、基板も市販品はあるのですが、その市販品の基板には取り付け用の穴がなかったので、プリント基板そのものを作ることにしました。筐体にはアルミのアングルを利用して取り付ける予定です。

生基板(銅箔面)
生基板(樹脂面)

プリント基板は銅箔を樹脂製の薄板に貼り付けたもので、不要な部分を溶かした銅箔が配線となって電子回路を構成するためのものです。非常に小規模ですが、久しぶりにエッチング液を使って基盤を作りました。

カッティングマシンで作ったレジストを貼り付けた基板

アマチュアがプリント基板を自作する場合、自分が子供の頃は、残したい部分を油性ペンで描画する、という製作記事が多かったのですが、溶解のためのエッチング液(塩化第二鉄水溶液)はかなり強力で、油性ペンのインクではすぐに侵されてしまい、あまりうまく行きませんでした。ICのピンの間隔は2.54㎜ですので、塗料を使ったペンの極細でも太すぎるので、プラモデル用の塗料をGペンにつけて描くという技を生み出しましたが、時たまインクをボタ落ちさせ、最初からやり直し、ということが少なからうありました。現在は切文字用のカッティングマシンでシートを切り抜き、貼り付けています。

不要部分を溶かし、穴あけし、部品をはんだ付けした基板。

アルミのアングルで筐体に取り付けました。ケーブルも圧着工具で自作。

配線を床に這わせることを考え、フロントパネル下部に穴をあけました。電源ボタン上部にUSB3.0端子があるので、それと横位置を揃えました。

アマチュアには四角い穴をきれいに開けるのは難しいですね。傷の目立つツヤあり黒のフロントパネルが傷だらけになってしまいました。

机の横のスペースにうまく収まりました。机の天板とPCの天板が同じ高さなので、作業スペースが若干広がっています。

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