アワガミ・ファクトリーより取り寄せました「楮二層紙(こうぞにそうし)」を剥がした際の、当店での作業をご紹介します。
- まずは短辺の一方を、長辺方向幅1cmくらい剥がします。表面の楮紙はかなり薄く、裏面の木材パルプ紙とはかなり厚さの差がありますので注意します。きっかけを掴んだら、1cmくらいの幅で口を短辺方向に広げてゆきます。この作業がすんなり行くようであれば、表面と裏面の境は正解です。用紙は剥がれるように漉いてありますから、楮紙と裏の境目が分かれば、まず失敗はしません。途中、部分的に紙が残ってしまったら、ピンセットや針などで剥がし、すでに剥がれている裏面部分とまとめます。ここをいい加減にすると、部分的に紙が残り、剥がすのに相当苦労しますので、この作業は特に重要です。
- 剥がして口の開いている辺の表と裏に両面テープを貼ります。そのためにはソフトウエア上で余白を取ることが必須です。
- 表側の両面テープで、印刷され楮二層紙を作業台に貼り付けます。
- 裏側の両面テープを使い、紙管などに貼り付けます。
- 紙管を巻いて裏紙を剥がしていきます。紙がたるまないよう、既に剥がれている側の紙管の近くを定規などで押さえるとよいでしょう。
表と裏は漉き合わせてあるのでかなりしっかりついています。剥がすのには結構力が必要で、そのため、楮紙が傷んでしまわないか、心配になるかと思いますが、楮紙は相当丈夫なので、剥がすときに楮紙が破けることはまずありません。