作品電子化が「墨作品のみ」の理由

色彩の入った作品は

  • 原稿 と印刷物は反射光により色彩を知覚する
  • 画像処理で使うモニタは直接光により色彩を知覚する

という差違により、見え方がまったく違ってきます。また、画像処理ソフトでは、

色の3要素

  • 色相
  • 明度
  • 彩度

をはじめ、三原色それぞれの階調補正など、さまざまなパラメータが調整可能ですので、技術のない者が色を合わせようとしても、たいていは訳が分からなくなります。

画像処理ソフトでは、「カラーマネージメント」と言う機能により、印刷の色をシミュレートすることができますが、モニタで表示できる色の範囲を狭め、くすんで見えるので違和感があり、OFFにしてしまっていますが、作業の効率化のためには受け入れるべきと思います。また、スキャナやプリンタなど、機器によって「プロファイル」というものが必要になり、正確 に色を合わせるには専門的な知識や高度な技術が、より正確にするためには測色のための機器が必要になります。

そのため当店では、電子化をモノクロの作品に限らせて頂いております。

当店では、作者であっても、印刷であることが分からなくなる品質を目指しておりますが、色彩の入った作品は、当店の技術ではそこまで到達できないためです。青墨・茶墨など、墨にも色調はありますが、そのことを別にすれば、単色で調整が必要となるパラメータは「階調」だけですので、印刷物をオリジナルに近づける作業は、店主の技量でも何とかなります。

スキャナ・プリンタともカラーには対応しておりますので、

  • カラーで取り込んだデータをお渡しすること
  • お預かりしたカラーの画像データの印刷をすること

は喜んでお受けいたします。ただし、色彩の調整には関与いたしませんので、お客様側での対応をお願いいたします。単色よりもテストプリントの数が多く必要となるかと思われますが、色調補正のテスト印刷であっても、料金は頂戴いたしますので、その点はご了承下さい。

また、パソコンのお持ち込みにも柔軟に対応いたしますのでご相談下さい。

 

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