掛軸撮影用照明の製作

NCM_0253掛軸の撮影にはいつも苦労します。

昨年、webサイトリニューアルのためにかき集めた、頻繁に撮っていたフィルムカメラ時代の写真、できあがった掛軸を早くお納めすることばかりに気を取られ、撮影することを忘れてしまっていた、数少ないデジカメ時代の写真、どれも出来がよくありません。手ブレも原因の一つなのだろうと、かなり以前から三脚は使用しているのですが。

こうなると、「仕事用」にかこつけ、くたびれてきたデジカメを更新したいと言う「物欲」に駆られますが、ここは無駄な投資を避けるため、少し冷静になるる必要がありそうです。原因を追求することなく、機器に投資したところで、仮にオークションで格安で調達できたとしても、結果が出せなければ物欲を満たすだけの無駄な投資です。「レンズ交換式」などと銘打たれるとイジリ甲斐を感じ、男の子ごころをくすぐられますが、プライベートで写真などほとんど撮らないわたくしには余計なものです。

昨年、webサイトリニューアルの際、かき集めた写真を補正していると、中心部と周辺で色彩が違うので苦労しました。掛軸は縦に長いという特殊な事情があるので、もしかすると、原因は掛軸全体に光が当たっていないせいなのかもしれません。縦長の光源を作れば解決するかも。

前の文章と矛盾しますが、実験などで原因を特定することなく、いきなり製作に入りました。ヒマなら、無駄になるのは自分の手間と材料費(概算1万円の予想)のみです。材料は極力他に転用できる汎用部品を使えば無駄にはなりませんし、作ることが楽しみでもあるので、進めてしまうことにしました。

モジュールの製作

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光源はLEDを使用します。モジュールは放熱器を兼ね、アルミのチャンネル(コの字型材)とアングル(L字型材)を組み合わせ、中心部にLEDの基板をネジ止めしました。手ノコで厚さ2mmのアルミ材を、寸法を揃えて8組も切り出すのはかなり苦労し、大汗をかきました。

モジュールを取り付けるためのネジは、根元が回転止めのために四角くなっている特殊なものを、ねじスピさんで探して調達しました。

LEDは定電流駆動が必要ですので、定電流ドライバを接続しました。LED、ドライバともおなじみ秋月電子さんでの調達です。LEDが@240円、ドライバが@140円でしたが、8セットともなると、普段細かい部品をポツポツとしか買わない自分にとっては、かなりのお大尽気分でした。ドライバから出ているリード線を一旦外し、なるべく配線がまっすぐになるよう付け直しました。ネジ穴のない基板は実装するのに工夫が必要です。ちょっと乱暴な方法ですが、5つのパーツのうち、ひとつだけある高さの低いパーツに塩ビの板を貼り付け、ヤスリで削って5つのパーツの高さを揃え、その平面を利用して両面テープで実装しました。

モジュールの実装

NCM_0247モジュールはイレクターパイプにイレクター用のパーツを使って止めました。スタンド部分も含め、木材で製作することも考えましたが、一般向けの180cmの材料では、長いもので2メートル以上ある掛軸には不足する気がしました。がっちりしたスタンドまで作ると、収納にも苦労しそうです。最悪パイプはチョン切って別の用途に転用できますし、パイプへの取り付けならネジ1本で間隔や角度なども変更できます。

パイプそのものはマイクスタンドで直立させました。スタンド自体は折り畳めるので、木材で自作するより収納がコンパクトです。

NCM_0258一般的な天井の高さ(約2.4メートル)に、全長約2メートルの照明を設置するためには、床から持ち上げる必要がありますが、マイクスタンドで「吊る」状態にするとかなり不安定になると思われます。下側に伸縮式の足をつけました。水道用の塩ビパイプの外径が、イレクターパイプの内径とほぼ同じだったのはちょっとしたラッキーを感じました。

配線

201508241445出来上がりは、自分のイメージしていたものより、かなり仰々しいものになってしまいました。配線に使用したコネクタの見た目の影響が大きいようです。コネクタはプレハブの照明に使用したものがいくつか余っていたのでそれを使うつもりだったのですが、それぞれを並列につなぐには、端子ひとつに2本の電線を付けなければならず、電線そのものも太いものを採用したため、余っていたコネクタより大きめの、通称「タミヤコネクタ」と言われる物を使うことにしました。このコネクタは電動ラジコンに使われる7.2Vのバッテリーパックに使われているためこう呼ばれています。

光量

201508241445今回使用したLEDの消費電力は、1つあたり3Wで、LEDは概ね8倍から10倍の白熱電球に相当すると言われていますので、モジュールひとつでは24Wの電球と等価ということになります。数字だけを見ると少ないような気がしますが、実際はかなり明るく感じます。これを縦に8つ、26cm間隔で取り付けました。合計で白熱電球約200W相当の光源と言うことになります。

NCM_0239縦に拡散した、電球200W相当の光量で、どのくらいの効果があるのでしょうか。実際に撮影しての確認はしておりませんが、スマホで撮影したこの写真を見る限りでは、期待できそうな感じです。実際に撮影に使用しましたら、改めてレポートさせていただきます。

能動素子を使った回路を自分で組んではおりませんので、「電子工作」とは言い難いですが、楽しみながら仕事に役に立ちそうなものができたのは良かったと思います。

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