暮れのご挨拶

2016カレンダー今年もお得意様への暮れのご挨拶に、カレンダーをこしらえました。お客様の岡本匡之さんの作品を使って構成し、当店で障子の張り替えに実際に使用している障子紙に印刷いたしました。

オリジナル額装昨年は何種類か制作した中で、きれいな色のものが喜ばれましたので、今年は、ご自身のお店での個展で出品された小品の一部を拡大して構成しました。オリジナルは8センチほどの高さの半分ほどが墨で、拡大すると黒が強すぎるのではないかと思われましたので、左上を切り取って拡大しました。

切り取って拡大している都合上、倍率は3倍以上となってしまい、滲み部分など不自然になるのではないかと心配されましたが、ことさら画像処理の必要もなく何とか見られる状態になり、作者の了解も得られましたのでカレンダーにいたしました。

DSC_0128昨年は創業以来、12月中に仕事が途切れる、と言う事態に遭遇し、ヒマに任せて何種類か制作しました。今年はお陰様で忙しくさせていただいており、1種類だけ作るつもりでおりましたが、昨年受けたもののカレンダー部分を差し替えたり、作品を複数お借りしたのでもうひとつ作ってみたりと、結局4種類ほどに増えてしまいました。

DSC_0130顔彩と墨で描かれた明けの空です。こちらの作品は実物大で印刷してみました。

山水カレンダー当店のふすまにも使わせていただいた水墨山水です。霞をイメージした余白部分がリズム良く感じましたので、昨年、その部分にカレンダーを入れ込んでみたところ、あまり実用的ではありませんが、面白いものができました。

味をしめ、来年のカレンダーに差し替えたものを作りました。

DSC_0129岡本さんが、「通年で飾るのであれば、隅だけの作品の方が落ち着くのでは」と話されたことがあったのを思い出し。墨だけのカレンダーも製作しました。余白で雲や霧が表現されたような作品をイメージしていて、最近どこかで見た気がしていたのですが、それは作業場のふすまでした。前の山水画の上の部分がイメージにぴったりだったので、許可を得てその部分を切り取らせていただき、構成いたしました。

岡本さんがはじめに師事された先生は、水墨で何が難しいのか、との問いに、「描かないところ」とお答えになったそうです。

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